医院名
JR尼崎駅前やすだ歯科
院長 安田 大勲
略歴
- 1972年 大阪生まれ
- 愛光高校卒
- 大阪歯科大学卒
- 大阪大学大学院 顎口腔機能再建学講座博士課程修了
特に子育てや仕事で忙しい30代・40代は、自分のことを後回しにしがちな世代です。
食事を簡単に済ませたり、やわらかい物が中心になったりしていませんか。
実は、こうした生活習慣が将来の口腔機能に影響することがあります。
オーラルフレイルとは、噛む力や飲み込む力などが少しずつ低下し始めた状態を指します。
40代~50代はひとつの分岐点とされ、歯周病が増え始め、噛む力も徐々に衰えていく時期です。
ここから口腔機能はゆるやかに下降線をたどることがあります。
しかし、機能低下は高齢になってから突然始まるわけではありません。
近年では、やわらかい食生活の影響などにより、20代~30代でも噛む力が十分でない方や、歯周病リスクを抱えている方が一定数いるといわれています。
「まだ若いから大丈夫」とは言い切れないのが現実です。
噛む力や舌の力が弱くなると、以下のような変化が現れます。
そのままにしておくと、食事内容が偏り、栄養バランスが崩れやすくなります。
さらに体力低下や全身のフレイルへとつながる可能性もあります。
硬い物が噛みにくくなる背景には、咬合力の低下、歯周病の進行、歯の欠損、合わない補綴物などが関係していることがあります。やわらかい食事が続くと咀嚼筋がさらに弱まり、悪循環に陥ることもあります。
原因の確認が重要です。歯周病治療や噛み合わせの調整、欠損部の補綴治療によって咀嚼機能の改善が期待できます。また、日常生活では一口につき10回以上噛むことを意識し、適度な硬さの食材を取り入れることが有効です。
食事中にむせるのは、舌や喉周囲の筋力低下、飲み込みのタイミングのずれが原因で起こることがあります。加齢だけでなく、口腔機能の低下が関与する場合もあります。
姿勢を整え、顎を軽く引いた状態で食事をすることが基本です。一口量を減らし、ゆっくり食べることも有効です。口腔機能の評価を行い、必要に応じて舌や嚥下のトレーニングを行うことで改善が期待できます。
咀嚼効率の低下や歯の欠損、噛み合わせの乱れがあると、十分に噛めず時間がかかります。噛む力が弱まると疲れやすくなり、食事量の減少にもつながります。
噛み合わせの確認や補綴治療による機能回復が有効です。また、よく噛む習慣を意識することが重要です。ガムを活用した咀嚼トレーニングも有効な方法のひとつです。
舌や口唇の筋力低下、歯の欠損、噛み合わせの変化が発音に影響することがあります。発音の変化は口腔機能低下の初期サインのひとつです。
舌を上顎に押し当てる練習や発声練習などのトレーニングが有効です。歯の欠損が原因の場合は補綴治療によって改善することがあります。
唾液分泌の低下は、加齢や服薬、ストレスなどが原因となります。唾液が減るとむし歯や歯周病が進行しやすくなります。
こまめな水分補給、唾液腺マッサージ、よく噛む習慣が有効です。必要に応じて口腔内環境の改善や歯周病治療を行います。
口唇の閉鎖力や舌のコントロールが低下すると、食べ物を保持しにくくなります。姿勢の崩れも影響します。
食事中は足が床についた安定した姿勢を保ち、口を閉じる意識を持つことが大切です。口腔周囲筋のトレーニングも改善につながります。
歯ぐきの退縮は歯周病が主な原因です。放置すると歯を支える骨が減少し、歯の動揺につながります。
早期の歯周病治療と継続的なメンテナンスが重要です。適切なブラッシングと定期的な専門的クリーニングが進行予防に有効です。
歯の欠損を放置すると、隣の歯が傾き、噛み合わせ全体が乱れます。その結果、他の歯への負担が増し、機能低下が進みます。ブリッジ、入れ歯、インプラントなどによる補綴治療で機能回復が可能です。早期対応が重要です。
合わない入れ歯は咀嚼効率を低下させ、顎の骨や粘膜に負担をかけます。痛みがなくても機能は低下していることがあります。定期的な調整や再製作によって安定した咀嚼機能を取り戻すことができます。
口腔機能は、適切なケアや意識づけによって維持・改善が期待できます。特別なことを始める必要はありません。日々の食事の中で、一口ごとによく噛むことを意識するだけでも違いが生まれます。ときには少し噛みごたえのある食材を取り入れたり、食事で十分に噛めなかった日にはガムを活用して噛む力を補ったりすることもひとつの方法です。
また、自覚症状がなくても定期的に歯科でチェックを受けることで、噛む力や歯ぐきの状態の変化に早く気づくことができます。
こうした日常の小さな積み重ねが、将来もしっかり噛める状態を守ることにつながります。特に40代までであれば、口腔機能は十分に回復の可能性があるといわれています。
子どもの歯並びや発達を心配するように、親御様ご自身もお口の状態に目を向けることが大切です。
保護者の方が予防に取り組む姿は、自然と子どもの意識にも影響します。
そして将来も、家族で同じ食卓を囲み、しっかり噛んで食事を楽しめることが、何よりの安心につながります。
オーラルフレイルは予防できる段階があります。
自覚症状がなくても、今のお口の状態を知ることが、将来の安心につながります。
それはきっと、これからも家族で同じ食卓を囲む時間を守ることにもつながっていくと私たちは信じています。
少しでも気になることがあれば、JR尼崎駅前やすだ歯科までお問い合わせください。